秋葉原心療内科・ゆうメンタルクリニック秘密コラム
「フラフープを2つの意味で続ける方法」
◆ フラフープのコツを教えます。
自分自身、ここ1ヶ月ほど、ずっとフラフープをしています。
そもそもフラフープを始めたのは、あるマンガのおかげでした。
女性マンガ家さんのフラフープ・ダイエットのエッセイマンガです。
糖質制限なども含めて、ダイエットそのものには興味があったので、純粋な興味で買ってみました。
内容は、ひと言で言いますと、
「フラフープ教室に通って、フラフープの運動をし続けたら、ヤセたし健康になった」
というものです。はい。
で、そこにフラフープのやり方などが、写真入りで出てました。
カンタンに言うと「腰は回転させず、前後動or左右動する」というもの。
自分は今まで、フラフープをやったことはありましたが、せいぜい勢いで回せ
て3~4回でした。
しかも回すと、必ず周囲の人に笑われて、もとい、ウケていました。
理由は「必死な様子が、別の生き物みたいで、面白い」だそうです。
それ以来、フラフープ界からは引退しています。
引退どころかエントリーもしてないんですが。
ただ。
このマンガで、「やり方」を知ると、ついつい、やってみたくてたまらなくな
りました。
興味を持ったら、即行動です。
さっそくアマゾンで、ランキング1位の、900円くらいのフラフープを購入し
てみました。
…確かに。
↑のやり方をしたら、結構回せます。
数回しか回せなかったのが、1000回くらい、余裕で回せるようになりました。
ちなみにそのマンガによると、フラフープは、「大きい」方が回しやすいとさ
れています。
理想は「ヘソから床まで」の直径なんだそうです。
自分は110cmくらいで、購入したフラフープは90cmくらいの直径です。
そのため「さらに!」と思って、それくらいのサイズのフラフープを購入しま
した。こちらは3000円前後しました。結構高いです。
しかしやはり、思ったら即行動です。
◆ 大きいと、回しやすい!
そして、やってみました。
確かに、回しやすいです。
試しに、ゆうメンタルクリニックのスタッフさん数名にも、やってもらいまし
た。
やり方を教えますと、大半の方が、2~3回のチャレンジで、長時間回せるよう
になりました。
スタッフさん「わぁっ! 回せましたー!」
自分「…ね、カンタンですよね?」
カンタンにできているのを見て、それはそれで複雑な気持ちでした。
あぁ、やっぱり自分がすごいんじゃないんだなぁ、と。
◆ フラフープは、つまらない。
そして、しばらくフラフープをしていたのですが。
大変なことに気づきました。
「フラフープをしているとき、退屈だ…」
まぁ、やる前から分かれ、という感じなんですが。
確かに運動にはなってる気はするんですが、それでもやっぱり、退屈です。
動きは単調で、飽きてきます。
しかも慣れるに従って、どんどん「ラク」ができるようになります。
最低限の動きで、回転が継続ができるのです。
そうすると、なおさら退屈になります。
そういえば、ジムによく「ランニングマシーン」とか「エアロバイク」があり
ますね。
あの、同じところで走り続けたり、自転車をこぎつづけたりする、ハムスター
みたいなマシンです。
最新のものですと、テレビがついていたりします。
やはり、運動している人が退屈だろう、という配慮でしょう。
思い出します。
自分は昔、エアロバイクをやっていたことがあるんですが、やはり退屈でした。
そのときはテレビでゲームをし、コントローラを手にしたまま、ひたすら漕い
でいました。なつかしいです。
さてフラフープ。
先ほどのマンガでは、「ひたすらテレビを観ながら、1時間以上、回している」
と、ありました。
しかし自分自身、テレビはほとんどまったく観ません。
テレビゲームも、最近はほとんどやりません。
それに、やったとしても、おそらくコードがフラフープにからまると思います。
色々と考えた末、本を読んでみることにしました。
………できました!
コツをマスターし、動きが最小限になったのが、良かったかもしれません。
多少、手は揺れますが、せいぜい電車くらいの揺れ具合です。
電車に乗ったときは、ほぼ必ず立ったまま本を読んでいますので、それとほぼ
一緒です。
これで退屈さも克服できました!
実際自分自身、大半の本は1冊30分~1時間くらいで読みますので、フラフープ
一回の時間とほぼ同じになります。
カンペキです!
これで、フラフープをさらに継続することができました。
◆ フラフープとマルチタスク。
そのうち、フラフープをしたまま、手持ちの本と、本棚にある本を「交換」で
きるようにもなりました。
本棚に当たるとフラフープが落ちるので、多少、腰を引きつつ回します。
かなりカッコ悪いんですが、それでも可能になりました。
そのあたりで。
「あれっ…? もっと色々とできるんじゃない?」
と思いました。
特に本を読むというのは「受動的」なので、もう少し能動的な何かをしたい、
と思うようになりました。
そう思った僕は、一年くらい前にスタートして、そのあとにずーーーっと放置
していたモノを取り出しました。
………そう。
ギターです。
試しに、やってみました。
言うまでもなく、ゴチゴチ当たりました。
しかし、ストラップ(首にかけるヒモ)を短くするなど、何度となくチャレン
ジしてみたところ、できるようになりました。
今は30分ほど、弾き語りをしながら、回すことができています。
そしてギター・フラフープ歴が、1ヶ月を超えました。
奇跡的な継続率です。
逆にフラフープなしでギターだけを弾くと、罪悪感を抱くようになりました。
「こんなラクなことをして、いいんだろうか」
みたいな。
これはこれで病気だと思います。
さらに最近、東京大学の学園祭の講演に呼んでいただいたのですが、そこでこ
の「ギター+フラフープ」をやらせていただきました。
なまあたたかな目でご静聴いただき、一応はウケていただきました。
今後、東京大学の学園祭が、100年、200年続こうとも、たぶんこの「ギター+
フラフープ」をやるのは、間違いなく僕一人だと思います。
それだけが自分の喜びです。はい。
(もし見たい方はこちらから)
◆ 退屈は、人を絶対的に動かせない。
それはそれとして、以上から、分かったことがあります。
「運動は、退屈」。
そして人間心理において、この「退屈」というのは、絶対的な力を持ちます。
「ねぇねぇ、今から、退屈な映画、見にいかない?」
と言われたら、大半の人が「イヤだ!」と思うはずです。
いえ、「逆に面白そうだから、見に行きたい」という人もいるかもしれません。
しかしそれは、「逆に」であっても「面白そう」だから、行くのではないでしょ
うか。
純粋な退屈さは、絶対に人を動かさないのです。
◆ 退屈さを抜ける、3つの方法。
ですのであなた自身、何かを続けられない、始められないと思うのなら、考え
てみてください。
「…これ、退屈なんじゃない?」
おそらく、ほぼ大半が、当てはまると思います。
であれば、方法はシンプルです。
○方法1 その退屈な中でも「面白そうなことは何か」?
ということをあらためて考えること。
面白そうなところに意識を注目させます。
○方法2 その退屈な行動と「セット」で、楽しいことをすること。
自分でいえば、フラフープ+本であったり、ギターであったりです。
一般的には、たとえば「音楽を聴きながらジョギング」などが一つの方法では
ないかと思います。
○方法3 退屈な行動が終わったら、こんな楽しいコトをする…という「ご褒美」を用意すること。
これが一番現実的かもしれません。
終わったら○○する!
というように条件設定することです。
何にせよ「やらないとダメだ!」と、精神論で自分に言い聞かせても何の意味
も効果もありません。
とにかく「楽しさ」を認識してください。
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★ 今回のまとめ。
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○ 「退屈」は、絶対的に人を行動させない力を持つ。
○ 特に運動が続かないのは、それが一番の原因。
○ そのため必ず「面白さ」をセットにしましょう。
以上、いかがでしたでしょうか。
ちなみに「退屈な映画」の話なんですが。
プラス、誘った人の退屈さ、というのも重要だと思います。
退屈な相手だと、何を一緒にしても楽しくないはずです。
自分がどんな映画に誘ってもOKしてもらえないのは、これが大きな要因だと
思います。
以前にこんな話を女性としたことがあります。
自分「○○って映画、見ました?」
女性「えー、まだ見てないー。あれ、すごく面白そうだし、感動するんでしょ?
すごく見たい!」
自分「…じゃあ、一緒に見に行きません?」
女性「あ、でも、そこまで見たくなくて」
あれ? 矛盾してない?
今まで二人で組み立ててきた論理って何だったの?
色々と切ない気持ちを抱えつつ、ここまで読んでくださって、本当にありがと
うございました。
(完)